akito2life's Blog

セカンドライフを楽しむために今できること

運の良し悪し

運がいい人も、運が悪い人もいない。
運がいいと思う人と、運が悪いと思う人がいるだけだ。
中谷彰宏

私は貧しい家庭で生まれ育ち、小学生のときに母子家庭となりました。
正直言って、普通の家庭で生まれ育った人たちを見て羨んだことはあります。
でも、「運が悪い」と思ったことはありません。
むしろ「運がいい」と思うことの方が多かったと思います。

社会人になってから何度も転職を経験しましたが、低学歴でも職探しに苦労したことはなく、しかも転職するごとに年収は上がり、今では大手外資系IT企業に勤めることができています。
結婚し、子供は二人、車や持ち家を所有し、ペットを飼い、妻が働かなくとも生活できるだけの収入を得られています。

ただ、「外資系IT企業に勤めている」といっても万年平社員、家計を管理できず掃除の苦手な妻、県内で最低ランクの学校に通う子供、車は国産の新古車、持ち家は中古で35年ローン、ペットは雑種の保護猫、貯蓄はありませんけどね。

なので、他人と比べたら自慢できるものは何もありません。
でも、他人に自慢したいわけじゃありませんし、そんなことのために生きてるわけでもありません。

ただ、「健康で笑って過ごせれば十分じゃない?」って思うんです。

世の中にはつらい思いをしている人や苦しい生活を送っている人が大勢います。
そう考えると、羨む生活を送れているかもしれませんが、今の自分があるのは「運がよかっただけ」だと思っています。


私の父は、農家の次男として生れたのですが、長男が病弱だったため、跡継ぎとして小学生の頃から畑仕事を手伝わされ、まともに学校にも通えなかったそうです。
中学卒業後、進学せずに畑仕事に専念しましたが、その間、長男は高校まで進学し、卒業後は大工と林業の仕事を掛け持ちしていました。
すると、父が二十歳になった頃、長男が大工と林業の仕事を普通にこなしているのを見た祖父が「長男が跡を継ぐべき」と言って、長男に仕事を辞めさせて跡継ぎにし、父は家を出されることになりました。
その後、長男は大工の経験を活かし、親族全員が集まっても寝泊りできるくらいの家を建て、農業の閑散期には林業の仕事を続け、何不自由ない生活を送りました。
それに引き換え、農業を継ぐつもりで学歴も資格も無かった父は、家を出た後は肉体労働者となり貧しい生活を送ります。
28歳のときに母と結婚し、子供も二人(姉と私)出来ましたが、40歳の時に事故で亡くなりました。

この話を母から聞いた時、「父はなんて運が悪いんだろう」と思いました。

 運がいい人も、運が悪い人もいない。
 運がいいと思う人と、運が悪いと思う人がいるだけだ。

中谷氏の真意が分からないので、二通りの解釈をしました。

  • 結果に対して「運がいい」と思うか「運が悪い」と思うかは本人の捉え方次第
  • 「本人の努力や準備の結果」として評価しない決めつけ/言い訳

いずれであっても、「運が悪い」に関しては最悪のケースを考えると割り切れない気持ちはあります。

 

姉と二人でこれまでの人生を語り合ったとき、姉が「運がよかったって思ったことないけど、運が悪かったって思ったこともなくて、辛いときは何度もあったけど、いつも何とかなった」「もしかすると、父さんが守ってくれてるのかもね」と言ったので、同じことを思っていたと伝えて二人で笑いました。